カラオケで歌うことでミックスボイスの練習を続けている筆者が、練習に良いと感じた楽曲を個人的な難易度評価付きでご紹介。
今回ご紹介する曲は、スピッツの「日曜日」。寓話の世界を歌ったかのような可愛らしく短い曲で、ファンからの人気も高い曲です。
あまり休む暇が無く、殆どずっとミックス中音域を使用する本曲は、ミックス練習曲としても、非常に良い曲だと言えるでしょう。
「日曜日」について
それでは、スピッツの日曜日について、簡単にご紹介していきます。
難易度判定
まずは、「日曜日」の難易度判定をしてみましょう。個人的難易度は、「A」としました。最高音はmid2Gですが、侮ってはいけません。
中音域を早めのテンポで連発する必要があり、かつ休憩ポイントが殆どありません。息継ぎなども含めて、処理が難しい部分が多いと言えるでしょう。
1. 速度 | 2. 音程処理 | 3. ロングトーン | 4. 難易度(C~S) | |||
テンポ | 早口度 | 音域 | 最高音 | 回数 | ||
「日曜日」 | やや早め | 狭い | 普通 | 普通 | A |
リリース情報
「日曜日」は、1991年に発売されたスピッツの2ndオリジナルアルバム「名前を付けてやる」に収録されています。
歌詞とメロディーが醸し出す雰囲気はメルヘンチックなのですが、ライブで演奏されると結構ロックロックしていたり、色々な意味で面白い曲だと思っています。
この曲はピンクな曲と言われていますが、私はメルヘン解釈派です。この曲の持つ、可愛らしく穏やかな世界観を優先したいですね。
カラオケ情報
DAMでもJOYでも選曲可能です。男性は原曲キーで問題ないですが、最低音はmid1D#と女性には少し低めなので、女性は少しばかりキーを上げて練習しましょう。
とは言え、最低音はCメロ部分で少し出てくるだけなので、仮に低い声が上手く出せなくても何となくの雰囲気で誤魔化せるとは思います。
練習のポイント
日曜日には、以下の様な特徴があります。
- サビはなく、メロが続く構成
- Cメロでは低めの音域が登場
- ロングトーンの母音が「あ」
- 微妙にテンポが速い
- 可愛らしい曲で、テンションが上がる(笑)
「日曜日」は、メロ、ブリッジを経てサビへ至るという構成ではなく、歌い始めから転がるように曲が進んでいきます。実際、Cメロ終わりまで休む暇はありません。
目まぐるしい展開の中で、紙芝居のように童話の世界が次々と展開していく感じが大好きです。草野さんの詩才、恐るべし。

歌い始めからのメロ
メロの部分は、殆ど全編にわたってミックスボイスで歌います。大体、mid2C~2Fくらいの音を目まぐるしくいったり来たりする感じです。
mid2Aなど、本来は地声に返ってきた方がいいかもしれない音も時折出てきますが、曲のテンポが速いため、私はミックス系の発声のまま処理しています。
メロの締め部分ではmid2Gも登場します。高音気味だからと言って変に力まず、母音が広がらないように注意しつつ、息で押し上げないように処理しましょう。
軽やかに歌う意識を持ちましょう。重いフラット声になると雰囲気も壊れますし、ミックスの練習としてもあまり良い物にはなりません。
低音も使うCメロ
極端に平均音域が下がるという訳ではありませんが、時折mid1D#などの低音が登場します。この音は流石にミックスでは厳しいのでしっかり地声に帰りましょう。
Cメロの締めはmid2Gが登場し、最後はmid2D#の「あ」がロングトーンです。ミックス処理としてはそれなりに難易度が高い挑戦ポイントです。
やはり、軽やかに出すのが一番のポイントです。声帯を閉めすぎず、息を吹き上げすぎず、軽やかに処理しましょう。Let’s メルヘン!
さいごに
練習を楽しむことこそ、上達の秘訣です。この曲はミックス練習に適した曲構成であるのに加えて、可愛らしい雰囲気が気分を盛り上げてくれる点もおススメです!
鳥たちが歌いあい木漏れ日も降り注ぐ幻想的な森を進み、豊かな水を湛えた美しい湖へと行く。こんな、ワクワク感を持って歌いたいですね!