カラオケで歌うことでミックスボイスの練習を続けている筆者が、練習に良いと感じた楽曲を個人的な難易度評価付きでご紹介。
今日の一曲は、2021年にリリースされたスピッツの「紫の夜を越えて」です。favorite songsのコーナーでも紹介しましたので、初めてのダブル紹介となります。
簡単な楽曲ではありませんが、挑戦しがいのある部分が多くあります。貴方も、「紫の夜を越えて」でミックス練習しませんか?
「紫の夜を越えて」について
難易度判定
さて、「紫の夜を越えて」の難易度判定です。今回の個人的難易度は、「A-」です。
1. 速度 | 2. 音程処理 | 3. ロングトーン | 4. 難易度(C~S) | |||
テンポ | 早口度 | 音域 | 最高音 | 回数 | ||
紫の夜を越えて | 普通 | 広め | やや高い | 多め | A- |
リリース情報
2021年に発売されたシングル曲で、TBS系列の報道番組「NEWS23」のエンディングテーマとしても使われており、Youtubeでも公式PVが公開されています。

カラオケ歌唱
2021年4月10日時点で、JOYSOUNDのみ選曲可能のようです。初動対応は、いつもJOYの方が早いので、いつも通りですね。
ただし、本曲はTV番組とのタイアップ曲でもあるので、おそらく4月中にはDAMでも選曲可能になるでしょう。
おススメする理由
私が「紫の夜を越えて」を練習曲としておススメする理由をお伝えします。
テンポがゆったり目
この曲はテンポがゆったり目であるため、素早い「声帯フォーム」の切り替えを求められません。また、音程的にも跳躍が少ないため、この部分はミックス域、ここは地声域と言ったような形で「声帯フォーム」を使い分けることが可能です。
メロの部分から、mid2Dなどやや高めの音を使用しますが、そこは地声を張り上げるのではなく、ミックスへ切り替えましょう。
声が細くなりすぎないように、声帯をしっかりと鳴らすイメージを持ちながら喉を広く使う事も重要です。

サビが高すぎない
サビはミックス音域が基本となります。サビの出だしは次のような感じです。
【スピッツ 紫の夜を越えて より引用 (※スラッシュは筆者による追加)】
/ 紫のよるを越えてこう いくつものひかり の/粒
私は、スラッシュ内をミックス音域として処理しています。最高音は、mid2G#です。最低音はmid2Cですが、少しでも力みを感じるならばミックスへリリースしましょう。
mid2Cからの跳躍音として、mid2Fのプチ・ロングトーンが求められる「え」の部分で、息を吹き上げすぎないように注意しましょう。
Cメロで技量を試せる
2番のサビから流れるように続けられるCメロは、この曲のハイライトの一つです。なお、以下の部分の最低音は、mid2C#です。
【スピッツ 紫の夜を越えて より引用】
袖をはばたかせ あの惑星にとどけ
最低音が高めですから、全域をミックスで処理しましょう。主軸は、mid2Gとmid2G#。また、最後のmid2G#の「け」はhiA#のロングトーンへと移行します。
「け」のロングトーンの前には、ブレスポイントはありません。声を軽やかに出し、息を無駄にしない発声を心がけましょう。

大サビが良いハードル
曲を締めくくるラスサビでも、挑戦しがいのあるフレーズがあります。
【スピッツ 紫の夜を越えて より引用】
潤み始めた 目を開いて むらさき色の 夜を越えて
通常のサビの後に、この大サビが追加される形です。音域も高めですし、各フレーズの最後はロングトーンです。ミックスボイスを使わないと歌い切れないでしょう。
「あ」のロングトーンでは、母音が広がりすぎない様に「お」の口をイメージしながら歌うようにすると、安定しやすくなります。
さいごに
2021年3月にリリースされたスピッツの楽曲、「紫の夜を越えて」を、ボイトレ的な観点からご紹介しました。
現在、スピッツのアルバムツアーは中断中ですが、再開後のライブでは、「猫ちぐら」やこの曲をライブで聴けるのでしょうね。なかなか、羨ましい・・・。
スピッツの素晴らしい楽曲を歌いながら、一緒に紫の時代を越えていきましょう!
「紫の夜を越えての魅力を饒舌に語る」も、ぜひご覧ください!