カラオケで歌うことでミックスボイスの練習を続けている筆者が、練習に良いと感じた楽曲を個人的な難易度評価付きでご紹介。
今日の一曲は、「SUGINAMI MELODY」。低音域を多用する、スローバラードです。スピッツには珍しいローマ字タイトルですが、「杉並」という単語を入れるところがスピッツらしいですね。
最高音がmid2Gなど、スピッツの中では歌いやすい楽曲です。「スピッツ de ミックス」の入門編として、ぜひ練習してみてください!
「SUGINAMI MELODY」について
難易度判定
まずは、「SUGINAMI MELODY」の難易度判定から進めていきましょう。個人的難易度判定は、「C」としました。スピッツの曲で難易度判定Cをつける曲は殆どないと思いますが、この曲は、スピッツの曲の中では難易度低めです。
1. 速度 | 2. 音程処理 | 3. ロングトーン | 4. 難易度(C~S) | |||
テンポ | 早口度 | 音域 | 最高音 | 回数 | ||
SUGINAMI MELODY | やや遅い | 低い | 低い | 少ない | C |
リリース情報
「SUGINAMI MELODY」は、2004年に発売されたスピッツのアルバム「色々衣」の収録曲です。このアルバムは、過去にシングルカットした曲や、ナンバリングアルバムには入らなかった曲を集めたアルバムです。

色々衣は「変則アルバム」
このアルバムからは、統一的なコンセプトやストーリー性と言ったものは感じられません。この意味で、アルバムと言うよりシングルまとめセット、という側面があります。
とはいえ、一世を風靡した恋愛バラエティ「あいのり」の主題歌としても採用された「スターゲイザー」やスピッツファンの中で絶大な人気を誇る隠れ名曲「魚」が収録されるなど、収録曲については申し分ありません。
カラオケ歌
「SUGINAMI MELODY」は、DAMでもJOYでも選曲可能です。
おススメする理由
「SUGINAMI MELODY」をおススメする理由を説明していきます。
ウォーミングアップにも
この曲はミックスが必要ないほどの低音域を中心的に使用します。この意味で、カラオケの出だしのウォーミングアップ曲としても良い曲です。
スピッツにしては高音は低めですが、それでもmid2Gを使用します。決して、声を張り上げてはいけません。
低音メロで「切替練習」
低音メロでは、地声をしっかりと鳴らした上で、ミックスボイス音域も使用する必要があります。出だし部分は、mid2A~2C#、mid2Dが軸です。
地声でも歌い切れるフレーズですが、ミックスの完成度向上のため、緑・青の部分は共にミックスで処理しましょう。
地声部分からミックスへ移る際、声帯を喉の中にしっかりとイメージし、ゴムの様な声帯が前後にビーンと伸びるイメージで発声できると、音色の極端な変化を軽減しやすくなります。

mid2Gが登場するサビ
サビ部分は、メロと比べるとやや難易度が高いです。mid2Dが登場するフレーズを二回繰り返し、サビの次の部分でmid2Gを使用します。
このサビではmid2A~F#の音域、mid2Gを使用します。原曲通りに歌おうとする場合は、バラードですので、地声を張り上げると雰囲気が壊れてしまいます。
mid2Gの使用は1回だけで、かつ母音も「お」と易しめです。焦らずに滑らかにミックスに移行する意識で切り替えましょう。
この部分の草野さんの発声を参考にしましょう。シルクのように滑らかな輝きを持ちながら、声帯が自由に振動していることを伺わせるジリジリとした成分も感じるハスキーボイス。地声の持ち上げでは、絶対に真似できません。

さいごに
スピッツのアルバム「色々衣」から、「SUGINAMI MELODY」をご紹介しました。知名度があるわけではありませんが。
しかし、ライブ前開演前のBGMに、アレンジしたインストバージョンが使われていたり、特殊な存在感がある曲です。
貴方のカラオケもこの曲を歌う事でスタートし、ミックスボイスの「声帯フォーム」を定着させていきませんか?