発声の罠・注意点

その高音、本当に必要ですか?ボイトレで上達速度が遅い方にありがちな間違いとは

こんな記事

高音、出したいですよね。その気持ちは、良く分かります。しかし、その高音とは具体的にどのくらいの音を指していますか?

近年、男性曲でも女性すら出せないような高音を使用することもあります。しかし、超高音ばかり練習していても、ミックスボイスの習得は進みません。

とにかく超高音が出したいんだ」と言うなら話は別ですが、ミックスを目指しているのなら、中音域の強化に目を向けるべきでしょう。

結論

高音が出せるというのは素晴らしいことですが、高音は魅力的な声の一要素に過ぎず、高音=魅力的な声ではありません

超高音は出せるけれども穴あきの声と、高音域はそれなりだけれども低音から高音まで見事に繋がった声どちらの声が、理想的ですか?

変わりゆく「高い声」

私たちが高い声を好むのは、本能です。高い声への嗜好は、今も昔も変わりません。音楽のジャンルに関わらず、私たちは高音に惹かれる生き物なのです。

例えば、故パバロッティ氏が歌う「Nessun Dorma」の最後のhiBロングトーンは、立ち上がって拍手を送りたくなるような感動があります。

しかし、一方で「高い声」への定義・認識は、今と昔では大きな違いが生まれているように思います。かつての高い声は、今でも高い声と言えるでしょうか?

昔の「高い声」

男性ボーカルの話を挙げれば、一昔前は、高くても最高音hiAくらいの曲が多かったように思います。布施明さんとか、村下孝蔵さんとかをイメージしています。

私の世代では、ラルク、GLAY、ミスチル、スピッツなどが当てはまります。彼らは当時の基準では高音アーティストで、最高音の平均はhiA#~Bくらいでした。

X-JAPAN、クリスタルキング、The アルフィー、B’z。どの時代にもハイトーンボーカルはいますが、彼らは特別であり、Outlierでした。

今の「高い声」

しかし、今の流行曲においては、普通の男性曲でもhiDやhiE、下手をすればhihi域まで平気で出てきます。過去の基準から考えれば、明らかに女性のレンジです。

スピッツの全楽曲における最高音の平均は、hiA#位だと思いますが、今の基準からすると普通かやや低い方と言えるでしょう。

若者が抱えるリスク

現状のキーの高まりを、若者はどう考えているでしょうか。キーが高いから、歌えなくても仕方ないし、キーを下げよう・・・。そう思う方は、おそらく少数派でしょう。

私たちが、好きな曲を原曲キーで歌いたいというのは逆らい難い本能です。異性アーティストの曲ならいざ知らず、同性の歌ならばその想いはより強くなります。

この意味で、今の若者は高すぎるハードルに興味を持ってしまうという、ボイトレ的な側面から見た場合のハンディキャップを背負いやすくなります。

昨今は、自然に出せる音域を越えたキーの楽曲が多いです。成長目的で歌を練習する場合は、慎重に曲選定をしましょう。

「自分の個性」を大切にする

声開発の最初のステップは、裏声の強化です。このステップを完了すれば、音色はともかくとして男性ならhiD、女性ならhiFくらいの音は出せるようになります。

個人としては、高音の拡張は、いったんここで止めるべきだと考えています。次に取り組むべきは、練習音域を下げて中音域を強化し、喚声点ギャップを埋めることです。

引用:コーネリウス・リード著「ベル・カント唱法 その原理と実践」p110~111

胸声は、声区のブレイク点より上へは決して押し広げてはならないが、ファルセットの拡張は促進されるべきであり、胸声区の方へ<下げて>いかれねばならない。

先述したように、低音域の地声にこそ私たち一人一人の声の個性の素があり、その個性を生かしながら声を開放することで、貴方の声は光り輝くのです。

中音域で個性を育てる

従って、私たちが魅力ある声の開発を考えた時、個性を保ちつつ声を開放できるポイント、つまり喚声点付近の開発をメインターゲットとするべきです。

中音域をマスターすれば、貴方の声はかなりの範囲で一本化します。例えhihiAが出せないとしても、十二分に魅力的だとは思いませんか?

超高音は、その後で挑戦しよう

勿論、超高音を出せるという事も飛び道具の一つとして、魅力のある武器になると思います。声の一本化が進んできたら、オマケとして練習するのが良いでしょう。

私自身、ヨルシカの「だから僕は音楽を辞めた」を原キーで歌いたいので、いつかhiFを口笛を吹くようラクラク出したいなぁと考えています。

さいごに

魅力的な声を獲得するために最も重要なことは、超高音を開発することではなく、地声の音色を保った声を低音からどこまで引き延ばしていけるかです。

憧れの歌手を持つのは本当にいいコトですが、現代のキーが上がり続けていることもまた事実です。自身に何が必要で、何をするべきかを冷静に見極めるようにしましょう!

 

エンゼルス大好き
すけまろ
myself
スピッツが大好きで10年来のファン。このブログは、そんな私によるスピッツのファンブログです。カラオケ大好き、スピッツの楽曲フルレビューにも挑戦中。歌手オーディションに3回合格。漫画、アニメ、読書も好き。スポーツ観戦がライフワーク。最近はエンゼルスに夢中で、ツイッターでは応援ツイートを垂れ流しています(笑)。貴方も、「LTBU」しませんか?
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